イベントやコラボビールの仕込みのために海外へ行く際、私たちはその貴重な機会を利用してできるだけ多くの”リサーチ“をするようにしています。初開催となった”Fuji to Hood”コラボフェスへ参加するために訪れたポートランドの旅は私たちにとって洞察を深める貴重な機会となりました。そして、帰国後すぐに試してみたのことの一つが、仕上がったビールに残るホップの味わいや香りを高めるためのホップの新しい使い方でした。この新しい技法を実践するために選んだスタイルはもちろんIPAですが、私たちの限定醸造のベルジャンIPA“毬子”と同様にソフトなモルトの特徴をもったものとしました。CitraとMosaicというホップは味わい・香りともに特徴的で、Mosaicホップがもつシャープな柑橘系の特徴が背後で優しく支える小麦麦芽にうまく折り重なっています。意図したものではないものの大量に使ったホップによってかなり濁った見た目となり、尚且つかなりジューシーでフルーティーな味わいが生まれました。
このホッピーなビールをお楽しみいただき、リサーチの成果が良い形となって表れたと皆さまに感じていただけますように！

名前の由来: ビールが子供のようなものだったら、 どんな名前を付けようか。ふと考えます。毬子譲りの柔らかなモルト感は女の子みたいだな。ポートランドの旅で芽生えたアイディアが実って形になったわけだから 「みのり」って名前が似合うな。なんて風に。私の旅でみのりが生まれたように、これから旅立つこの子が皆さんに喜びや楽しさやあるいは閃きのような何かの実りを生み出せれば嬉しく思います。
今日も皆さんにみのりある一日を。