なぜ京都?
醸造所を立ち上げるのになぜ京都という場所を選んだのですか、と聞かれることがあります。
三方を山に囲まれ、喧騒を離れればすぐに風光明媚な自然が広がる京都には、長い歴史と文化が息づき、その魅力に触れようといつの時代も国内外から多くの人々が訪れます。私たちも同じようにこの街に魅せられた大勢の内の一人です。
しかし、ビール造りをするのに京都を選んだ理由はそれだけではありません。
それは、真価を追求する気風にあります。
京都には、洗練された食文化やお茶、日本酒、洋食、コーヒーに至るまで、一流のものが集まっています。しかも、それらは決して華美でも荘厳でもなく、本質的な美や味を徹底的に追求した結果として生まれたものばかり。無駄を省き、嘘や偽りを良しとせず、審美眼をもって本物を選び抜く。そんな気風が街でよく耳にする「ええもんはええ(良いものは良い)」という言葉に集約されているような気がします。
そんな環境に刺激を受けながら、この街が認める“ほんまもん”のビールを造る――その高い目標を持ち続けられる場所として、私たちは京都に醸造所を造ることにしました。
そして、いつか京都を代表するクラフトビールとして認められる日が来ることを信じて、私たちは今日も挑み続けています。