ひきつづき醸造責任者探しを再開

以前お知らせしたように、京都醸造の共同創業者でありビール造りを全力で引っ張ってきたクリス・へインジが今年いっぱいでこの会社を離れることになりました。

そのお知らせをした直後から、私たちは新しく京都醸造の醸造を任せられるヘッドブルワーを探し始めました。

実を言うと、この夏に応募してきたひとりの有能な候補者を次の醸造責任者として決め、彼女がチームに合流する準備を着々と進める段階にいました。しかし、ここにきて大変残念なことに、やむを得ない理由によってその方は京都醸造への加入を辞退しないといけなくなってしまったのです。つまり、私たちは振り出しに戻り、ひきつづき醸造責任者探しを再開することになりました。

当初の目標は、クリスと新しいヘッドブルワーが3か月ほどの間に、業務のあらゆることの引き継ぎをし、「新しい世代」にしっかりとバトンを渡すことができるようにすることでした。 が、この予想外の展開により、クリスが去った後の数か月間は醸造長が不在の状態でビール造りを続けることになるでしょう。

今年に入って、SNSやブログで度々お知らせしてきましたので、ご存じの方も多いと思いますが、クリスが京都醸造にいる間に私たちが醸造所に多くの新しい設備を導入するという計画は変わりなく続いており、この醸造所にとっての大きな転換期に入ったことは間違いありません。 そしてクリスの退職のお知らせの時にも言及があったように、今の私たちのチームがこれまでで最も強く、頼れるものであると感じています。人数、蓄積された経験、そして特にモチベーションの高さにおいてです。

決まっていた新しい醸造責任者が叶わなくなり、振り出しにもどったということに対するチームの落胆はあったものの、状況を把握するのに長けた彼らは、それでも希望を見出し、新たに歩み出す決心をしたように見えました。新しい2024年のシリーズのラインナップに、私たちのチームが自立して取り組む機会を感じたことからかもしれません。

近い将来に決まる醸造責任者は、チームメンバーに支えられながらも前任者から直接バトンを受けずに走り出すことになるため、京都醸造にとって真の分岐点のような存在になるでしょう。

乞うご期待ください!

ポール