新年のごあいさつと2024年の京都醸造について
あけましておめでとうございます。
京都醸造の共同創業者、ポールです。
昨年は、もうひとりの創業者、ベンからのメッセージで締めくくられました。そこでも語られていたように、昨年は京都醸造にとってさまざまな大きな出来事があった一年でした。年が変わり、現在の状況と前を向き変化の波をうまくこなしていく京都醸造で2024年以降に何が起きるのかを伝えたく、年始のご挨拶とともに筆をとりました。
昨年の7月、私たちはクリスの後任として相応しい人物との新しい契約にこぎつけました(これについては、投稿「醸造責任者クリスからの重要なお知らせ」 を参照)。それまでの8か月間は、クリスが京都醸造にいる間に、私たちは多くの設備の調達と設置を進めてきました。しかし、残念ながら、やむを得ない事情でその後任者との契約が白紙に戻る事態となりました。これには、そうとう堪えるダメージを心の中に感じました。それは、人を探す努力が報われなかったというものではなく、今後また別の方を雇うことができたとしても、クリスからのバトンがしっかりと引き継がれる時間が残されていないという意味での衝撃でした。
しかし、こうした恐れに近い感情や不安は、いくつかの出来事で興奮のような前向きな気持ちに変わりました(たとえ少しの不安が混ざっていても)。
それはどういうことかというと、クリスが京都醸造を離れるにあたり、今いるメンバーたちがその穴を埋める必要がありました。特に、すぐに後任者がいないとなると、醸造チームだけでなく、社内のさまざまな部署のメンバーたちがその場に買って出、立ち上がってくれました。要するに、クリスのバトンは分割され、多くのメンバーに渡りました。これはすこし奇妙に聞こえるかもしれませんが、共有された痛みが(クリスとの別れとより多くの仕事を引き受けなければならないという状況の両方で)私たちをこれまで以上に結びつけたのです。
クリスと後任との間に時間的な重なりがまったくできなくなってしまった今、ベンと私はこれまでヘッドブルワーを選考してきて得た気づきに基づき、そのポジションに何を求めているのかを再び熟考する機会を得ました。「とりあえず」現在の京都醸造のためではなく、私たちが将来に見据えている理想を実現するためです。最終的には、多くの知識と豊富な業界経験を持つ人物と知り合う縁に恵まれ、いろいろと考えを巡らせた結果、その方に決めることにしました。さまざまな理由(その中には迷信も含まれます)から、まだ詳しくはお伝えすることはできませんが、春頃にはこのことについても、すこしずつお伝えする予定です。
また、同じく今春に京都醸造のホームページの刷新を予定しています。コロナは想像以上にすぐには終息しない怪物のようなものでした。その混沌とした時期に、今のショッピングサイト兼ウェブサイトが作成されました(今では少し変な感じがしますが、コロナの前には、一般向けサイトは存在せず、業務店専用サイトのみが存在していました)。KBCの次章が始まる2024年に相応しい、商品の見え方や情報コンテンツの変更以上のことをしたかったのです。サイト全体が大幅に改善され、使い勝手ももちろん向上するでしょう。つまり、春には京都醸造のビールを手に入れたい人たちに魅力的なサービスを展開できることに主眼を置きます。そして、その後の数ヶ月で、さらに京都醸造と皆さんとのつながりを築くための新機能を展開してゆく予定です。
最後に、京都醸造で起こっている他のいくつかの出来事についても簡単ではありますが、お知らせしておきます:
- クリスが去ってから新しいヘッドブルワーが加わるまでの期間、私たちの醸造チームはその場を守り、必死に立ち上がってくれています。そのため、それぞれのメンバーが輝く機会を得れるような新しいビールシリーズをつくることにしました。
- 過去の1年間、業界の多くの人々が私たちにサポートと励ましを提供してくれました。新しいヘッドブルワーの加入とともに、新旧の友達たちとのコラボレーションを始められることも期待しています。
- 昨年、私たちは多くの新しい設備を導入しました。それらは私たちの製品の品質を向上させるだけでなく、新しいビールの開発や技術を展開するためです。タンクだけでなく、それらの設備を一早く使い始められることを待ち望んでいます。
- 新しいブルワーの加入とともに、私たちは彼の持つ知識や経験をフルに活かすことを目指しています。その結果、京都醸造のビールラインナップにどのような進化や影響を与えるのか、今から想像するだけで鳥肌が立つくらいワクワクしています。
このような感じで今年もいろいろと変化がつづきます。
そんな京都醸造をひきつづきよろしく!