オーツ麦畑でつかまえて (Catcher in the Oats)
一店舗に樽を1本まで
この『オーツ麦畑でつかまえて』では、材料で2点、挑戦をしています。ひとつは普段とは違う産地、アメリカ・ウィスコンシン州産のホップを使ってみたこと。そしてもうひとつは、オーツ麦芽をかなりの割合で使用したことです。
柑橘系のフレバーに代表されるアメリカンホップは、アメリカの太平洋岸北西部をその原産地としています。今回使用したホップは、同じ品種ながら、ウィスコンシン州で栽培されたホップを使用しました。このホップは通常我々が使用しているホップよりもフルーティーな香りが強く、より甘みを予感させるもののように感じられました。こういった産地による違いを楽しむことは、ワイン造りにおけるテロワールに通じるものがあるかもしれません。
また、オーツ麦芽をかなりの割合使って仕込みを行っています。オーツ麦は、トロリとした柔らかい口当たりをビールに与えるのでスタウトといった、黒い色のビールによく使われています(京都醸造でも定番の『黒潮の如く』で、麦芽全体の10%程度オーツ麦芽を使っています)。そこで「黒くない」ビールに、もっとオーツ麦芽(20%!!!)を使ったら、面白いものができるんじゃないか、と思いつき、試してみることにしました。一口飲めば、トロリとした舌触りを感じていただけ、普段のIPAとは一味違ったものであることを楽しんでいただけると思います。
名前の由来について:実験的なビールとしてついこの間にリリースしたものが『小麦畑でつかまえて』。ということで、今回のビールを考えたときに、これはもう『オーツ麦畑でつかまえて』しかないだろう、と即決しました。いい加減にしろ!と泉下のサリンジャーが怒らないことを願っています。
スタイル: American IPA
- モルト:
- Maris Otter, Malter Oats
- ホップ:
- ビタリング -?Warrior
- 味・アロマ -?Centennial (Wisconsin), Chinook (Wisconsin), Cascade (Wisconsin)
酵母: US-05 American Ale
ABV: 6.2%
IBU: 31
ガスボリューム (炭酸ガス含有量): 2.4