新型コロナウイルス感染症に関する取り組み

世の中は今騒然としています。新型コロナウイルスの発症がほんのか月前に始まったとき、その影響が世界中にこれほど広がると予想した人はほとんどいなかったでしょう。安倍総理大臣が各地に緊急事態宣言を発令したことからも明らかなように、日本も今確実に影響を受けています。

この変化は私たち一人一人の生活に、明らかに影響を与えています。バーやレストランは閉店していますし、海外旅行(多くの場合国内旅行も)は自粛されています。場合によって、また世界の一部の地域では、家から出ることさえ禁止されています。

このような変化により、もちろん誰もが私生活に影響を受けていますが、中小企業が受ける影響もかなり深刻です。京都醸造も例外ではなく、残念なことに、この5年間私たちの事業の成長を支えてくれたバーやレストラン、他の企業も例外ではありません。

この困難な時期に私たちは何ができるでしょうか? 何よりもまず、今こそこれまで以上に、できる限りのあらゆる方法で、お互いを支え合う時だと信じています。私たちの業界では、「ビールで明日を幸せに」#ビールで明日を幸せに、という運動が友人であるCraft Beer Baseの谷和(たにあい)さんによって始められ、最近の投稿にあったAll Togetherという世界規模のコラボレーションによって見事に具体化されています。彼らが生き残るには、今ご自宅で過ごされているみなさまが、地元の醸造所だけでなく、地元の企業すべてを支援することが最も重要です。

では、京都醸造が支援のためにしていることは何でしょうか?私たちが造るビールという商品のすごいところは、人々を引き寄せ合い楽しませる力があることです。ウイルスによりこの機会が奪われ始めており、現時点ではみなさまにその楽しみを直接お届けできるようにやり方を変えることに重点的に取り組んでいます。みなさまが地元のバーに足を運ぶ機会が次第に減るにつれ、私たちはオンラインショップを通じて直接ビールを提供することに重点を移しました。すでに瓶での発売を予定していた製品に加えて、現在生産中、または近いうちに生産する製品は、少なくとも少量を瓶に詰めていきます。お客様にとってご不便な点を取り除き、ご注文から受け取りまでの時間を短縮することに迅速に取り組んでいます。なお、京都市内の今も営業されているお取引先には、ボトル配送を開始しています。

このほかにも、木樽熟成ビールの製品化や、過去に樽のみで発売したビールの瓶やグラウラーへの展開、市内に配達している商品の内容や受取り方法を拡充するなど、さまざまな取り組みを進めています。進めていく中でつまずくこともあるでしょうし、これまでの京都醸造らしさとは少し違う取り組みも出てくるかもしれません。しかしこれらの取り組みを早急に実現することで、おいしいビールだけでなく、私たちの製品に本来ある喜び、ふだんそれを楽しんでいた場所をよみがえらせることができると期待しています。私たちができることを通じて、この困難を乗り越えましょう―ともに。

 

京都醸造共同創設者
ベン、クリス、ポール