All Together世界中のコラボ - パート2

新型コロナウイルス感染症という混乱にポジティブなものを見出そうとするなら、その一つはこのパンデミックがもたらした苦難を乗り越えようと、たくさんの人が団結していることであるはずです。クラフトビール業界ほどこれが顕著な業界はなく、最近の投稿でふれたように、私たちはAll Togetherという世界規模のコラボレーションに参加していることを誇りに思います。ビールが完成間近となったので(5月11日発売開始予定!)、私たちが造ったものだけでなく、ビールの販売で得られた資金で支援するものについて、もう少し理解を深めていただきたいと思いました。

このコラボレーションの背景にあるコンセプトは、参加者全員が同じIPAのレシピをベースに仕込むが、ホップと水質の調整によってニューイングランドかウエストコーストどちらかの方向性に持っていくというものです。このことは、醸造設備や利用できるホップの制限から生まれる差に加えて、核となる部分は類似していながら、それぞれの醸造所が最終的に生み出す製品はまったく違うものになることを意味しています。

短期間ですべての品種のホップを必要量入手することができなかったので、ここ京都醸造の仕込みにおける最初の大きな調整は、ホップの一部を他のものに代えることでした。 Mosaicの必要量の約半分は手元にありましたが、残りはIdaho 7で代用しました。Mosaicよりもずっとジューシーで樹脂っぽく、独特のフルーティーな風味を残しており、その特徴がビールを背後からうまく支えるように使いました。

次に、私たちは東海岸スタイルと西海岸スタイルのどちらにも寄せ過ぎず、その間を目指すことにしました。ニューイングランドで生まれたヘイジ―IPAはおもしろいですが、二杯目を頼みたいと思うことはないでしょうし、正直なところどの醸造所で造られたものも同じように感じるのです。ウエストコーストIPAは広く飲まれているビールですが、ガツンとした苦味がありアルコール度数が高いため、一杯で充分でしょう。そこで私たちにとってのバランスはその間にありました。つまり、ホップの大部分を煮沸終盤に加えるレイトホッピングにより煮沸中のホップ添加による苦味を抑え、水質を軟らかくすることで、すばらしいジューシーなホップの特徴を出すことです。

それでは、私たちの収益の行先はどこでしょうか?京都の飲食店を支援するクラウドファンディングプロジェクト「京都自主ロックダウン」 が政府の要請に先駆けて自主的に休業を決めたことを知ったとき、約200名の支援者がいて、100万円強の支援額が集まっていました。

現在では約700名の支援者が集まり、700万円近く集まっています。これは、彼らが受け取った支援の大きさと彼らの目標の大切さを物語っています。私たちは、このプロジェクトを支援することが、コロナウイルスの影響を受けている飲食業界の方々に、最も迅速かつ直接的に貢献できる方法だと考えています。収益は参加しているすべての事業所で分配され、支援者は事業再開後に使える食事券を使って特定の店舗を支援する機会を得ます。

最後に、このコラボレーションを通じて飲食業界を支援しているのは私たちだけではないことを思い出してください。このブログを書いている時点で、下記の醸造所が参加を表明しています。入手できた各醸造所のリリース情報を記載しました。

みなさんに幸あれ!

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