All Together世界中のコラボ - パート1

私たちの関心がコロナウイルス一色となり生活のあらゆる側面が変わってしまった今、誰もが口にする共通のテーマは、どうやってこれを一緒に乗り越えていくかです。このような取り組みは、医療関係者への感謝を表して街を青い光で灯す活動や、醸造所やパブを介して日常生活にある地域経済を支援する活動(詳細は最近の投稿「ビールで明日を幸せに」をご参照ください)など、いたるところで目にします。地域で始まった活動を早くから支援することに加え、ニューヨークのOther Half Brewingが立ち上げたAll Togetherのことを知ってすぐに、私たち3人はこのプロジェクトに参加することを決めました。

コンセプトはシンプルですが、やることは斬新です。参加するすべての醸造所には共通のビールレシピ、さらにラベルのデザインに関連するすべての販促資料が共有されます。各醸造所では、設備上の制約、造り手の趣向、入手可能な原材料などを加味してレシピを調整します。その収益は、サービス業界の人々の支援と、この激動の時期における事業を継続するための支援という2つの目的にあてられます。

参加する醸造所にとってのメリットは何でしょうか?まず、他の醸造所とのコラボレーションによる学びと友情に多大な価値を置いてきた醸造所として、39か国558もの醸造所(投稿時)とともにビールを造れるなんて最高です!さらにこの活動は、私たちの製品が楽しまれる場に幸せと喜びをもたらすだけでなく、この活動に関わる人々の生計を助けることができます。

消費者にとってのメリットは何でしょうか?おいしいビールだけではなく、素晴らしい社会貢献の機会を得られることです!ぜひ、参加しているすべての醸造所(下記参照)のAll Togetherを試し、同じレシピなのに場所や造り方によって全然違ったものになることを確かめてみてください。醸造所によって収益を寄付する先が異なるため、私たち全員を支援してくださることは、非常に多くの素晴らしい活動を支援することになります。

私たちみんなにとってのメリットは何でしょうか? 第一に、この業界内だけではなく、ウイルスがもたらした困難な時代を苦闘している私たちはみんなつながっている、と改めて認識できることです。これは一見明らかなことですが、日常の喧騒の中では忘れてしまいがちで、世界的なパンデミックによって私たちはこの単純な事実を再確認できました。最後に、苦しんでいる人々に手を差し伸べ助けるために日々の中でできる小さなことがある、ということをこの活動が思い出させてくれることを願っています。

私たち京都醸造は、京都市内の飲食店によるクラウドファンディング 「京都自主ロックダウン」 を支援しています。日本の大都市の多くで緊急事態宣言が発令されたにもかかわらず、京都はその対象から外されました。プロジェクトの主催者は事の深刻さに気付き、新型コロナウイルスのさらなる拡大を防ぐために、利益を顧みず自らの事業に「ロックダウン」を課しました。この意思決定によって事業の存続は明らかリスクを負います。そこで、休業を決意したお店の経済的な痛手を緩和するため、このプロジェクトが立ち上げられました。主催者に代表される無私の行動、さらに非常に地域性の高いこのプロジェクトは、まさにAll togetherの活動理念にぴったりだと思いました

All Togetherに賛同しているのは私たちだけではないことを知り、とてもうれしく思います。投稿の時点で次の醸造所も参加登録しています:NOMCRAFT Brewing(和歌山)、うちゅうブルーイング(山梨)、Two Rabbits Brewing Company(滋賀)、松本ブルワリー(長野)、VERTERE(東京)、京都ビアラボ(京都)、West Coast Brewing(静岡)、うしとらブルワリー(栃木)、 Derailleur Brew Works(大阪)。私たちは、この活動の共同の精神が、日本での実施と展開を貫き、参加者全員の間で何か創造的なことが起こるどうかを楽しみにしています。詳細は乞うご期待!