親友と造る"BIG"なビール

10周年記念イベント「なみなみと」まで、あと2週間となりましたが、社内ではまだまだ準備の真っ最中。お越しになる方々に「最高の一日だった」と言ってもらえるイベントにするために、全力で駆け抜けたいと思います。

これまでイベントそのものについていろいろお話してきましたが、そろそろビールについても触れていきたいと思います。さぁ当日はどんなビールが飲めるのでしょうか。このブログは、ちょっとした“予告編”として読んでいただければ嬉しいです!

本題に入る前に、チケットのご案内。当日、参加を予定されている方には、イベント前日までにご購入いただける前売りチケットがお得です。5杯のビール券とイベント記念のオリジナルカップがセットになって3800円。当日券と比べると1杯あたり¥100お得に楽しめるので、ぜひご利用ください。(購入方法についてはイベントページをご確認ください。) 

さて、私たちがこれまでよく使ってきた言葉のひとつに「まずはビール」というフレーズがあります。これは居酒屋さんでのお決まりの一言ではなく、私たちは何事についてもまずビールのことを優先して考える(始める)というビール至上主義を言い表した言葉です。そんな思いから、もちろん今回の周年イベントにおいても特別なビールを用意して皆さんを迎えたいと考えています。

ビッグなイベントには、ビッグなビールを
10周年の記念となるビールはどんなものにするか、私たちはかなりじっくりと考えました。 過去を振り返ると、最初に造ったビール「はじめまして」に続き、1周年を迎えたときには「二度目まして」という、初のダブルIPAを造りました。当時としては、KBC史上最大にして最もホッピーなビールでした。ですが、回を重ねるほどに「もっと沢山」「もっとホッピーに」という風にただ積み上っていくだけではない、特別なビールを10周年では作りたいと考えました。 京都醸造にとって本当に意味のある、特別なビールこそが、この10周年にはふさわしいと。

それで辿り着いたのが、「原点に立ち返る」という考えでした。そこで、私たちの“始まり”に深く関わってくれた、かけがえのない友人でもあり大切な存在でもある人物と、もう一度ビールを造ろうと決めました。 その人物とは――Godspeed BreweryのLuc Lafontaine(以下、ルーク)です。 ルークと京都醸造の関係や、彼が私たちにとってどれほど大切な存在なのかについては、また次回のブログで詳しくご紹介したいと思います。

京都醸造が始動して間もない頃に造った彼とのコラボビール「秘密」をご存じの方はいったいどれくらいいるかわかりませんが、私たちにとっては思い出深いビールです。その後も「親友との絆」やKOBOとの3社で「黙々人」というビールを造ったりと、京都醸造の要所要所でいつもルークとコラボしてきました。 そして今回のビールについても近日中に詳細をお伝えしたいと考えています。ただひとつ言えるのは、このビールは私たちの“枠”を超えた、かなりユニークなものになる、ということです。実現に向けて何度もやり取りを重ね、たくさんのイマジネーションを注ぎ込みました。さてどんな仕上がりになるのか、私たち自身とてもワクワクしています!

もうひとつの特別醸造
ルークとのコラボビールはきっと多くの方に気に入ってもらえると思っていますが、かなりしっかりした飲みごたえのあるものになる予定です。そこで、もう少し軽くて、飲みやすく、気軽に楽しめるビールも用意したいと考えました。 ふと思い出したのは、かつて一度だけ仕込んで大変人気を博した「後ろめたい秘密(Dirty Little Secret)」でした。

このビール、実は”フェスで働くブルワーのためのビール”というコンセプトでつくられました。というのも、フェスに参加するブルワーたちは一日中ビールを提供したあとの打ち上げで、実はビールではなく“レモンサワー”を選ぶことが多いというあまり公にしない“内緒の話”があったからです。そこで、私たちはレモンサワーの爽快感をビールで再現したいと考え、ドライで軽やか、フルーティーホップが香る、気分をリフレッシュさせるようなビールを目指しました。とはいえ、今回は以前の作品の再現にとどめることはしたくなかったので、ラガースタイルで再構築することにしました。

目指したのは、クリスプでドライな飲み口と、レモンのような役割を果たすフルーティーなホップを使ったラガー。 甘いシトラスやトロピカルなキャラクターを持つKohia Nelson、Motueka、Riwakaを使用し、香りをとにかく存分に楽しめる仕様に。さらに今回は、ラガーでは珍しい、伝統的なベルギービールで用いられる容器(缶・樽)内での二次発酵を行いました。この工程を加えることで、ビールの鮮度がより長持ちするだけでなく、泡立ちや持続性がぐんと向上し、しっかりめの自然な炭酸が生まれます。これにより、人工的に押し込む強制炭酸では得られないきめ細かい発泡感が楽しめ、まるでシャンパンのような仕上がりになります。二次発酵ホッピーピルス「なみなみと」、楽しみにしていてください!

持ち帰り用にも特別なビールを
 数は限られてはいるのですが、本格的なセゾンシリーズ「古道をゆく 活命」の長期木樽熟成バージョンのボトルを販売します。これは複数の穀物を使用したセゾンで、15ヶ月間、Lactobacillus菌を含む様々な微生物によって木樽内で熟成させ、さらにその後、ボトル内で2年間熟成させたもので、非常に複雑な味わいが楽しめるものです。特別な機会にお披露目しようとしたためてきたもので、これ以上ないタイミングに満を持して登場します。つい先日、久々にテイスティングを行いましたが、今まさに最高に美味しい飲み頃と感じました。 賞味期限は今から約1年間の設定をしていますが、もちろん瓶内で追熟させることで、味わいがさらに深化する可能性も秘めています。私たち自身も、一部をさらに寝かせて、まだ見ぬ味の発見用にとっておくつもりです!

参加ブルワリーの豪華なラインナップ!
最新情報によると、今回のイベントの全23ブースで計125種類(!)のビールが登場する予定です。まさにビールファン垂涎のセレクションになるでしょう! 各ブースではコラボレーションビールも多く登場しますが、各ブルワリーが自慢のレアなビールも惜しげもなく持ち寄ってくれます。

中でも青森のBe Easy Brewingには小さな拍手を送りたい気持ちです。というのも、お願いしたわけではなく、このイベントのために少量で仕込んだスペシャルビールを用意してくれました!それもこのビールは、「なみなみと」限定で、他では味わえません。まさに、スペシャル!

他のブルワリーも、それぞれに多種多様の個性的なビールを持ってきてくれる予定なので、楽しみにしていてください。ワクワクしながら「どれを飲もうかな」と迷う時にほんの少しの助けになるようなヒントを以下に書いておきます。

●京都醸造とのコラボビールが繋がる
奈良醸造、二兎醸造、家守堂、Kyoto Beer Lab、Black Tide Brewing、Sakamichi Brewing、 Kyoto Nude Brewery、Y Market

●「なみなみと」の特別限定醸造を楽しみたい
Be Easy Brewing、京都醸造

●特別な木樽熟成ビール、フーダーを楽しみたい
麦雑穀工房、箕面ビール

●とにかくホッピーなビールを求めるなら
West Coast Brewing、Totopia Brewery、 Vertere

●フルーツ使いの達人ブース
DD4D、 Kyoto Beer Lab

●世界クラスのラガーを楽しむなら
Godspeed Brewery、Kobo Brewery、八ヶ岳ビール

●京都醸造のOBOGが造るビールが飲めるブース
Ape Brewing、Flora Fermentation、Nude Brewery、家守堂、奈良醸造