探求心シリーズ ブリュワーインタビュー -賢者の意思(けんじゃのいし)-

皆様からの好評の声を受け、駆け足で続く2024年樽生限定シリーズ「探求心」。第三弾は、昨年から京都醸造でブリュワーとして活躍しながら、いよいよ今年、滋賀県東近江市にて自身のブルワリーを始動するKai。様々な文化を吸収しながら育ってきた彼ならではのツォイグル「賢者の意思」。京都醸造だけでなく、日本のクラフトビール業界では聞きなれない”ツォイグル”とはどのようなビールなのか、そして「賢者の意思」をデザインしたブリュワー、Kaiについてインタビュー形式で紹介します。
 
 
-自己紹介をお願いします。
Kai:Kaiです!日本人とドイツ人の両親のもと、カナダのバンクーバーで生まれ育ちました。 クラフトビールのキャリアはCRAFT BEER HOUSE molto!! から始まりました。 長浜ロマンビールで醸造を始め、その後カナダにある大学の醸造プログラム(KPU)に入学。 KPUに在籍している間、スティール アンド オーク醸造所で 3 年間過ごしました。 その後、日本に帰国し、滋賀県でFlora Fermentationという醸造所の立ち上げ準備をする傍ら、昨年からKBCでお手伝い中です。
 
-ツォイグル「賢者の意思」は前回のヴァイツェン「白虎」につづき、京都醸造ではもちろん、日本でもほぼ初めてのスタイルですよね!どんな特徴のあるビールなのですか?
Kai:ツォイグルはドイツのバイエルン州のオーバープファルツ地方の 5つの町で、500年以上前から醸造されているビールです。ツォイグルというスタイルは、どの醸造所でも同じ製法で醸造されていますが、それぞれ味わいが異なるという特徴があります。
醸造の権利を持っている市民のグループによって共同所有されている醸造所で造り、そのあとの発酵と熟成の工程はそれぞれの醸造家が自宅で行います。この珍しい醸造方法は2018年にユネスコの無形文化遺産に認定されました。ツォイグルを提供する店にはツォイグルスターという「星」型のシンボルを店先に吊るして、ビールを提供してることをみんなに知らせるんですよ!
 
ー”ツォイグル”は、伝統や文化の要素をたくさん含んだスタイルなんですね。今回のツォイグル「賢者の意思」の味わいの特徴と「探求心」のポイントを教えてください!
Kai:仕上がりの目標として、ホップの香りが心地よく、すっきりとした後味のビールを目指しました。ホップ由来のハーブっぽさ・スパイス感を引き出すために注力しました。おかげで私の思い描いていた”苦み”・”ハーブっぽさ”・”スパイス感”のバランスが取れたツォイグルに仕上りました。また、麦芽の特徴を生かしてボディの風味を調整しました。日本であまり造った実績がないスタイルに挑戦したのも今回のシリーズならではですね。
 
ー日本ではあまり馴染みのない人も多いツォイグル。ずばり!どんな人に飲んでほしいですか?
Kai:IPAが好き!という人に飲んでほしいです!最初は、物足りないと思われてしまうかもしれないけど、ホップだけがビールの旨味の要じゃない!ということを教えたいですね。とにかく飲みやすいですから、これから暑くなる京都で10杯くらいおかわりしてもらって、たくさんのひとにベロベロに酔っぱらってもらいたいです!笑
 
 
インタビューを終えて:
KaiがKBCに合流して、1年ほど経つ。お茶目で明るい彼は、醸造チームだけでなくKBC全体の笑顔を増やしてくれたように思う。思えば昨年11月に「Movember(※)をやりましょう!」と言いだしたのは彼でした。(※)Movemberとは…https://x.gd/G4wcf
あの一カ月、チャリティに参加しているメンバーだけでなく、KBCの全員が顔を見合わせて笑い合うような場面が増え、いつも以上にお互いのことを気に掛けている雰囲気があった。彼の作ったきっかけがKBCを良くしたように、彼の造ったこれまではあまり馴染みのないビール、ツォイグル「賢者の意思」が私たちの世界を広げてくれるに違いないと感じています。
そんな彼が仲間と一緒に立ち上げる醸造所”Flora Fermentation”が、今年いよいよ滋賀県東近江市で動き出します。こちらにもぜひご注目ください。