素朴な一時 (Simple Pleasures)
『素朴な一時』を仕込みは単純化の練習でもありました。過度に複雑なレシピや難しい技術を使うかわりに、”Simple is Best.”を心がけて、麦芽構成もシンプルに、ホップ投入のスケジュールもできるだけシンプルなものにしました。今回のビールでは、ベースとなる麦芽にシンプソンズ社のゴールデンプロミスという種類の麦芽を使用することで、いつも使用している麦芽では出せない味わいを引き出すことにし、これに合わせるホップは種類、投入の時間ともにシンプルとなるようにしました。今回はHBC344を使用し、この柑橘とパッションフルーツの特徴を併せ持つホップに、クラッシックなアメリカンホップのセンテニアルをあわせることで、モルトの特徴が最大限に出るようにしました。これらのホップについては複雑な投入スケジュールを組むかわりに、麦汁の煮沸が終了した時点で全量を投入することにしました。この結果、出来上がったビールは、まさに『シンプル』なものとなりました。クリーンで、ゴクゴクと飲めるセッションIPAでありながら、ゴールデンプロミスモルト由来の味わいがしっかりと感じられ、ブドウやモモ、シトラスといったシャープなホップの味わいを感じていただける仕上がりとなりました。アルコール度数はたったの4%ということもあって、飲み過ぎても家に帰れなくなってしまう、といった心配もない(はず)!笑
名前の由来:このビールを仕込むにあたっては、何でもかんでも詰め込もうとせずに、全てをシンプルになるように心がけました。名前をつけるにあたってはこの思いを込めた名前にしました。シンプルな味わいのこのビール、文字通りに素朴なひとときを楽しんでいただけたらと思います。
スタイル: セッションIPA
- モルト:
- Golden Promise, Carapils
- ホップ:
- ビタリング - Warrior
- 味・アロマ - Centennial, HBC 344
酵母: Northwest Ale
ABV: 4.0%
IBU: 29
ガスボリューム (炭酸ガス含有量): 2.4