五次の隔たり (Five Degrees of Separation)
2015年5月に地ビール祭京都で初めてビールを販売してからもう5年以上も経ったなんて、信じられません。その間に本当にたくさんのことが起こり、特に新型コロナウイルスによるパンデミックを取り巻く昨今の状況については多くのことを考えさせられましたー。
今年の周年ビールを作り始めたとき、私たちはほんの少し特別なものを造りたいと思いました。このビールは人気のホップを使うだとか人気のスタイルだから特別、というのではなく、特別な意味を伝えるから特別なのです。世界中でパンデミックが悪化するにつれ、その答えは私たちの身近に現れていることに気づくまで、どうすればこれが実現できるのか長い時間をかけて考えました。
新型コロナウイルスのように人間どうしのつながりと相互依存性を示すものは、最近の記憶では他にありません。そこで私たちはこれまでの旅路でお世話になった友人を助けることをテーマにこのビールを造りました。コーヒーは何度もコラボしてきたかもがわカフェや、焙煎に加え業務上のオペレーション面でもたくさん学ばせてもらった、地元のロースターKurasuコーヒーのものを使いました。カカオニブは東京のBean to Barのショコラティエ、Minimal Chocolateから仕入れました。彼らとは2018にコラボし、最も興味深く学びの多いビールの一つになりました。最後にマダガスカルバニラは、長年の友人でフレーバーに関するアドバイザーでもあるパティスリーSから調達しました。
このようなつながりを元に調達された原材料はともに、今年の周年ビールの2つ目のテーマである視覚的なギャップを生み出します。これまでの周年ビールはホップを中心にしていましたが、今年は見た目とはまったく違う味わいのものを造りたいと思いました。
今までのビールはホップを中心にしていましたが、今年は見た目とは全く違う味にしたいと思いました。赤みのある色合いからはシンプルなエールを想像するかもしれませんが、香りをかげば高いアルコール度数から来るフルーツのような特徴とチョコレート、バニラ、コーヒーの香りが折り重なっていることがわかります。これを支えるために、友人のHeretic Brewingから学んだPoly-Gyle方式を使い、ベルベットのように滑らかな口当たりを生み出しました。
いつもの周年ビールとはちょっと違いますが、みなさんがこのビールとそれが表現する一体感を楽しんでくれますように!
名前の由来: 地球上の誰もが5人の知り合いを介すると、世界中の誰とでもつながることができるという理論があります。このご時世、これを思い出すことは特に大切で、私たちの心の中には友人や家族の存在があるので、直接的なつながりが私たちを強くするということも思い出します。
このビールは、5年間の歴史の中でできた4人の友人と、より大きな醸造コミュニティー全体とのつながりだと思ってください!
- スタイル:
- ストロングエール
- モルト:
- Golden Promise, Malted Oats, Flaked Barley
- ホップ:
- ビタリング - Merkur
- 味・アロマ - なし
- 酵母:
- アメリカン・エール
- ABV:
- 9.0%
- IBU:
- 34
- ガスボリューム (炭酸ガス含有量):
- 2.0