与謝野の涼風 (Yosano Breeze)

一店舗に樽を2本まで

全てのブリュワリーはホップを使いますが、 その栽培や収穫、加工の場を実際に目にする機会があるほどホップ農場の近くに住んでいる人は多くいないでしょう。これはブリュワーにとっても同じことで、ホップ農場は私たちにとって身近な存在であるとは言えません。私たちがブリュワリーをスタートさせたのと時ほぼ同じくして、京都府の北部にて 京都与謝野ホップ生産者組合の方々がホップ農場をスタートさせました。そして、運良くも私たちは彼らのつくる初めてのホップ収穫に参加する機会が得られ、その際に加工されたフレッシュホップをいただくことができました。このホップは”与謝野の挑戦”に使用し、これがまさに生産者の方々や与謝野産ホップとの関係のスタートとなりました。国産ホップを国内のクラフトビール市場に供給することを目指して奮闘し、成長を遂げている生産者組合や彼らの生産・販売戦略や拡大するホップ農場の状況を知ることは大変興味深く、それと同時に大きな励みとなりました。

今年再び収穫の機会が得られましたが、年を経るごとに生産量が拡大し、とれるホップの質も向上している農場の姿がそこにはありました。今回のビールは与謝野産ホップを使用した私たちの第3弾であり、以前同様に収穫したホップは収穫から24時間以内にビールの仕込みに使用しました。今回のビールのベースはアメリカンペールエールですが、私たち自ら収穫したColumbusやCascadeの香りがしっかりと感じられるよう、モルトやビタリングホップがビールにもたらすものを極力抑えるようにしました。これによりフレッシュホップがビールにもたらす植物っぽさ、爽やかさ、土っぽさ、フローラルといった要素が複雑に混ざり合った独特な”青っぽい”特徴をもったビールに仕上がりました。飲んだ瞬間に与謝野のホップ農場が頭に浮かび、まるでそこにいるような気持ちになる、そんな今回のビールをぜひお楽しみください!

名前の由来: ビール工場で使うホップの大半は乾燥やペレット状に加工したものです。ドライフルーツと同じ考え方で、長期保存が可能となり、使いたいときに使えるというメリットはありますが、「生」に比べたら風味や味がどうしても異なります。幸運なことに京都府北部の与謝野町というところにホップ畑があり、これまで収穫に携わることもでき、摘みたてホップを仕込みに使用することができました。今年、KBCメンバーが収穫に伺った際、収穫中に、ほんの少し秋の前兆を感じさせる優しい風が吹き、ホップ畑の香りを包んでくれました。この特別な瞬間が忘れられず、みんなで共有した気持ちを今回のネーミングに使いました。

スタイル: ペール・エール

モルト:
Pilsner, Golden Promise, Crystal T50, Munich

ホップ:
ビタリング - Columbus
味・アロマ - Fresh Columbus (与謝野産), Fresh Cascade (与謝野産)

酵母: American Ale

ABV: 5.0%

IBU: 25

ガスボリューム (炭酸ガス含有量): 2.4