匿名希望 (Name Withheld by Request)

一店舗に樽を1本まで

夏の後半、夏と秋の気まぐれシリーズのはざまにあたる時期は、我々にとって、いろいろな新しい材料を使って実験ができるいい機会です。今回、2015年に収穫された希少ホップを手に入れることができたので、これを試すいい機会だと考えました。

最初に選んだのは、比較的新しい"モザイク"という名前のホップで、トロピカルでフルーティーな香りが特徴的なホップです。また、今回のビールにあたってはホップだけでなく、もうひとつスポットライトを当てることにしました。京都醸造のアシスタントブルワー、浪岡安則です。近い将来に生まれ育った奈良で自分の醸造所を開くため、去年の10月より京都醸造のメンバーに加わったヤス(京都醸造ではそう呼んでいます)は、入社以来、ビールの醸造、そして日本でのクラフトビール製造業について一生懸命頑張ってきました。京都醸造のほとんどのレシピはヘッドブルワーのクリスが作成し、勉強になるようにヤスと意見交換をするスタイルで作成してきましたが、今回は立場を変えてヤスがメインでレシピを作成することにしました。その結果、モザイクホップの香りを存分に楽しんでいただけ、飲みやすいながらもモルトのしっかりした味わいがホップとのバランスのとれたIPAとなりました。

名前の由来について:今回メインとして使用したのはモザイクという名前のホップです。モザイクと聞くと、写真や映像をピクセル単位でぼかして、一見して実体をわからないようにさせる処理を思い起こさせます。ネーミングを見て「このビールは何だろう?」。手に取って飲んでみて「このホップは何だろう?」。色々と想像を巡らせながら飲んでいただけたらと思い、今回はこういった名前にしました。

スタイル: IPA

モルト:
Pilsner, Maris Otter

ホップ:
ビタリング -?Columbus
味・アロマ -?Cascade, Mosaic

酵母: US-05 American Ale

ABV: 6.3%

IBU: 56

ガスボリューム (炭酸ガス含有量): 2.4